“違う”から仲間はずれ…子供間でよくあるお友達との関わり方をコミカルに教えてくれる絵本「レモンちゃん」

レモンちゃん

表紙を見る限り、ほんわりした、のほほん系の絵本かなぁと思ってしまう絵本「レモンちゃん」ですが、実はとーーーっても子供間のお友達との関わり方を学んだり「違うコト」の素晴らしさを、コミカルに教えてくれる絵本なんです。

 

 

あらすじ

レモンちゃんは、レモンの女の子。「なかまに いーれーて!」と、おいしい森に、お友だちを探しにきますが、果物じゃない、野菜じゃない…と断られてしまいます。
そんなレモンちゃんの前に、現れたのは、サングラスをかけた、少し怖そうな3人組。だれともなかまじゃないんだ!と泣き出すレモンちゃん。
そんな時、森にあやしい影が忍び寄ってきて…。

 

 

“人と違う”から仲間はずれが起きやすい子供達

小さな純粋な子供にとって、自分と違う、みんなと違うって、とっても素敵で、興味深く、仲良くなるきっかけになったりする場合が多いのですが、集団生活をしたり、成長して行く中で、そんな気持ちが「〇〇くん〇〇ちゃんは違うから…」と仲間はずれにしてしまったり、傷つけてしまったりする事態に発展したりもしてしまいます。
そうならないように、小さい頃から、読んでおいてほしい絵本が「レモンちゃん」です。この絵のテイストでコレ?とちょっと予想外の展開になっていきますが、とってもシンプルに、大事なことを教えてくれます。

 

 

4歳の子供の反応

我が家の4歳の息子がっちゃんは、レモンちゃん!レモンちゃん!と表紙を見て気に入ったようで、タイトルを連呼。でてくる登場人物も、身近な果物や野菜だったので、1つ1つ指差して、嬉しそうに名前を呼んでいました。
こういう、身近にあるものを使ったキャラクターっていいですよね。
後半に出てくる怪しげな3人組を見た時は、「サングラスしてる!」と興味津々。クライマックスシーンでは、「なんか クチからだしてるー!」とゲラゲラ笑いながら読みました。親しみやすい優しいタッチの絵ながら、男の子もう喜ぶレンジャーまで登場するので、最後まで、楽しく読めるのもいいですね。

 

 

お友達との関わり方を学べる

違うから…と仲間はずれにされてしまったレモンちゃんでしたが、ちょっと他とは違う3人組と関わりながら、みんなのために、自分のいいところを使って頑張ることで、最後には、みんながレモンちゃんの良いところを知り「いじわるしてごめんね」「やきもち やいちゃった」ときちんと謝って仲良くなります。
違うからと距離を置くのではなく、その子の内面や、違う部分を個性、自分には無いいいところ、と捉えて交流して行く。お友達との関わり方を学べる良い絵本だなと思いました。

 

まだまだ仲間はずれ…といったことがない年齢の時から、こういった絵本を読んで、人のいいところ、自分にはないところを、素敵だ!と思える子供に育って欲しいなと思います。